Shirofune導入事例〜広島発!Web代理店からのリプレイスで効果改善に成功、総合広告会社が注力した顧客コミュニケーションとは
※本記事は、(株)Shirofune様の取材・制作による著作物であり、許可を頂き転載しています。
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Shirofune導入事例インタビュー
広島県に本社を構え、分譲住宅や注文住宅を販売するワウハウス株式会社。プロモーションには広島県内でのテレビCMやラジオCMと、Web広告を活用してきました。Web広告は東京の専業代理店に任せてきましたが、1年間CVはゼロ。それに対して積極的な改善提案のない状況が続いていました。
そんな中、マス広告で取引のあった読売連合広告社(以後:読連)からWeb広告の提案を受けます。信頼関係が十分構築されていたこともあり、専業代理店からのスイッチを決断。読連はクリエイティブの方向性を大幅に見直し、CV獲得に成功。そこから成約が生まれるまでになりました。
この変化を、広告主であるワウハウスはどのように見ているのでしょうか。一方の読連はどのようにリプレイスをし、効果改善を成し遂げたのでしょうか。両担当者に話を聞きました。
1年間、Web広告のCVはゼロ その背景には、代理店とのコミュニケーション不足が
―ワウハウスの事業内容、広告活用の状況から話を聞かせてください。
ワウハウス株式会社 本社営業部 管理課
河村 亜利沙 様(以下、役職・敬称略)
広島県福山市に本社を構え、本社営業部・広島支店・姫路支店・岡山支店の4支店で分譲住宅や注文住宅の販売をしています。土地の仕入れから町並みを意識した住宅造りを得意としています。
広告は認知獲得のため、広島県内でテレビCMやラジオCMを展開してきました。Web広告は各支店で、来場促進や資料請求といったリード獲得の目的で活用していましたが、配信開始から1年が経過してもコンバージョンがゼロという状況が続いていました。
Web広告をお願いしていた専業代理店からは「予算を増やして配信しませんか?」というお話をいただいたことはありましたが、積極的な改善提案は頂けていませんでした。
―読連は、どのような経緯でワウハウスにWeb広告の提案をしたのですか?
株式会社読売連合広告社 広島支社 課長
高石 充俊(以下、役職・敬称略)
Web広告で成果が上がっていない状況は耳にしていました。ただ当時の私は、あくまでマス広告が専門でWeb広告はノータッチです。「Web広告ってそんなものか」程度に思っていました。
そんな中、広島支社の営業からDX部門へと異動した高橋から「Shirofuneという運用ツールを導入したので自社で運用ができるようになった、提案できそうなお客様はいるか」という話をもらいました。すぐにワウハウスさんの状況を共有しました。
株式会社読売連合広告社 デジタル局プランニングユニット プロデューサー
髙橋 英樹(以下、役職・敬称略)
高石からは、ワウハウスさんと専業代理店がこれまでどのようなやりとりをしてきたのか、話を聞いていました。1年間CVゼロで、積極的な改善策の提案もない。広告代理店が取るべきコミュニケーションがかなり省略されている印象を受けました。
うちはその部分を怠らず、Web広告の技術的な部分はShirofuneで補えば結果を出せるのではないかと考え、提案したところお任せ頂けることになりました。
密なコミュニケーションとクリエイティブの大幅変更 運用方針を転換しCV獲得、そして成約へ
―WEB広告を引き継いでから、読連はどのように運用をしましたか?
読連 高橋
最初の1~2ヶ月は、Web専業代理店の運用方針を踏襲した形で運用をし、様子を見ました。恐らく、何かしらの意図があって運用をしているはずなので、その意図を探りながら細かい改善をしていきました。
ところが一向にCVに至らず、これはやり方を変えたほうがいいだろうと、3ヶ月目に一気に方針転換しました。
これまでは間口広く「お気軽にお問い合わせください」という類の訴求をしてきました。これで効果が出なかったので、今売れている物件の紹介や駅近物件など、引きの強そうな物件を訴求するやり方に変えました。
ディスプレイ広告は認知獲得を目的に手を替え品を替え、様々な媒体に出稿しました。弊社の制作メンバーも増員し、色々なクリエイティブを試しながらリアクションの良いクリエイティブに配信ボリュームを寄せていきました。そこから徐々にリスティングやリターゲティングに予算を割いていきました。
運用方針を転換してから1ヶ月程で、資料請求や問い合わせのCVが発生するようになりました。CVからの成約も全支店で年間10件に至っています。ワウハウスさんは問い合わせからの成約率が非常に高いので、我々はリード獲得に専念できており、今は同じ目的に向かう同志として非常に良い関係性が築けていると感じています。
Shirofuneで浮いた工数を、顧客とのコミュニケーションに充てる
―読連に切り替えてから感じている変化について聞かせてください。
ワウハウス 河村
シンプルに、成果が出るようになったというのが大きな変化です。1年間CVゼロの状態から、今ではCVからの成約まで生まれています。
また、コミュニケーション面での変化も大きいです。
以前の定例は2ヶ月に1度でした。ただ、2ヶ月前のことは覚えていないことも多く、有意義な打ち合わせとは言えませんでした。その点、読連さんは毎月来てくださり、どういう運用をしてきたのかを記憶が新しいうちにしっかり報告して下さるのでありがたいです。
私自身、Web広告の担当になってから日が浅く、知識が十分とは言えませんが、高橋さんは用語の説明もしっかりしてくださるので少しずつ理解できるようになってきました。
―用語解説までする代理店は決して多くないように思います。
ワウハウス 河村
そうですね。以前はその手の説明がなかったので、「前月からクリック率が下がりました」と数字を共有されても、それをどう判断すれば良いのか、よくわかりませんでした。
その点、高橋さんは「この指標はこれくらいの数字が出ていれば十分です」と1つ1つ詳しく教えて下さるので、だんだんとわかるようになってきました。
読連 高橋
用語解説と判断基準の共有は、我々が引き継いだ最初の数ヶ月でかなり注力したポイントです。
クリック率とは何で、どれくらいだと良くて、どれくらいだと悪いのか。我々は何の指標を見て、良い悪いを判断しているのか。ここを改善したので、次のレポートではここに注目して下さい。良かったのでこのまま行きましょう、悪かったのでこう変えましょう…といった具合に河村さんと目線を合わせるべく、丁寧に会話をするよう心がけました。
広告というコミュニケーションを仕事にしている以上、我々もお客様とのコミュニケーションは何より大切にしなければいけないと考えています。
Shirofuneは人に任せる以上に信頼して運用を任せることができます。だからこそ運用にかけるべき工数を、お客様とのコミュニケーションに割くことができます。逃げずに向き合い、協力して効果を出す姿勢が大事だと考えています。
読連 高石
営業視点では、WEB広告の取り扱いによってワウハウスさんとの関係性が以前にも増して密になったと感じています。マス広告だけの時よりも具体的に課題を共有いただけるようになりました。成約の報告を聞くと私たちまで嬉しくなります。マス広告だけの時は、細かい効果状況まで追いきれていなかったので、大きな変化を感じています。
オールドメディアにWEBメディア 選択肢が多いからこそ、本当に価値ある提案ができる
―読連からは、Shirofune導入をきっかけにWEB広告の取り扱いが急伸した話も伺っています。総合広告代理店がWeb広告を自社で運用する意義をどのように感じていますか。
読連 高橋
Web広告という選択肢が増えたことで、本当に効果のあるものをお客様にご提案できるようになったと感じています。
例えばワウハウスさんの他支店では、認知度の低さから、なかなかWeb広告で成果が出ませんでした。そこでテレビCMをご提案し、出稿したところ一気にCVが発生しました。これは我々がWeb広告という選択肢を持っていたからこそ出せた成果です。
Webやオールドメディアといった「手法」に固執することなく、お客様にとって本当に価値のある提案をしたいと考えた時、どちらも知識として持っておけるなら、それに越したことはありません。色々な媒体を取り扱えるからこそ、本当に価値のあるものが見えてきます。
そしてそれを提案できるのが総合広告代理店の強みであり、我々がWeb広告を内製化した意義もここにあると考えています。
感覚値や経験値ではなく、数字という事実に基づいたコミュニケーションを
―ワウハウスが今後、読連に求めるものは何でしょうか。
ワウハウス 河村
安定的に成果も出るようになり、弊社としては読連さんとの取り組みに大変満足しています。
ただ物価高の影響もあり、今の状態を維持することは正直難しいように感じています。ですから、改善とまではいかなくても、何とか今の効果状況を維持できればと思っています。
毎月のレポート共有や打ち合わせを通じて、読連さんからは本当に多くのことを教えていただいています。それをしっかり社内に伝達できるように私自身もスキルアップしていきたいです。
そして今後は効果の良かった広告クリエイティブをチラシ等の制作物に活かしたり、取り組みの波及効果をより広げていけたらと考えています。
―読連は今後、ワウハウスとどのような取り組みをしていきたいですか。
読連 高橋
Web広告を運用していて感じるのは、市場に出さないことには答えは出ないということです。事前に考えた仮説も、出稿すると一撃で答えが出ます。その答えに合わせてクリエイティブをどんどん変えていけるのが、Web広告の面白みであり強みではないでしょうか。
弊社にWeb広告を任せていただいたからには、感覚値や経験値ではなく、数字という事実をベースにしたコミュニケーションを大切にしていきたいです。
引き続き数字をしっかり共有しながら、サイトの写真はこちらの方がいいのではないか、こういう訴求をした方がいいのではないかと、Web広告の先のご提案までできる存在になりたいです。
読連 高石
私は担当営業なので、些細なことでも相談していただける立場にいたいと思っています。どんな相談がきても、弊社のリソースを駆使して解決に向けたお手伝いができればと思っています。
(取材・文/藤井恵)